2017年02月

今回は組織の「変革力」についての書籍を紹介します。

ハーバード・ビジネス・スクール名誉教授でリーダーシップ論の世界的権威のジョン・P・コッター著の「企業変革力」(訳:梅津 祐良 出版:日経BP社)です。


企業変革力

企業変革力




 



 人間は本能的に「変化」を嫌います。合理性よりも習慣を優先させます。なので、変革を成功させるには、反発少なく、前向きな意見を増やすようなプロセスを踏む必要があります。



 「企業変革力」を高める8つのプロセス



本書では、変革を成功させる8つのプロセスを紹介しています。



1)危機感を植えつける

2)変革推進をガイドするチームを作る

3)変革のビジョンと戦略を作る

4)ビジョンを周知徹底する

5)多数の参加者の自発的取り組みを促す

6)短期的な成果を生む

7)前進を確認し、次の変革を起す

8)新しい方法を企業文化に定着する 

短期的成果を「見せる」重要性


僕が注目した点は『6) 短期的な成果を生む』ことの必要性です。

僕の中では、変革は一朝一夕で行われるものではなく、1年や3年、10年といった長期スパンで行われるイメージがありました。

成果がすぐ現れるものではないので、つい短期的成果を軽視しがちでした。

しかし、組織を変革する際には、この短期的成果が重要になってくるのです。

 

短期的成果は、批判勢力や変革反対者の勢いを削ぎ、経営幹部を味方につけ、変革の勢いを維持・加速させます。
逆に短期的な成果がなければ、批判勢力のみならず、味方につけておくべき中間層や経営幹部層までもが反対派に回ることすらあるのです。

 

以下のようなことがあると変革はさらに加速します。
①変革の効果によるものだと実感できる
②具体的で文句のつけられない成果を出す

なので、変革を加速させるため、上記のようなことが起きるように設計する必要があります。いい意味で、たまたま成功したのではなく、計算したとおりのことが起きているように「見せる」ことも大切なのです。

 

がむしゃらに変革しようとしても、元に戻そうとする力によって元に戻ってしまいます。しっかりと変革のための計画を立て、周囲が変革に正の力を与えてくれるように、地道に進めていく必要があります。


生産性を向上させるため、生き残るため、組織は変革を必要とするタイミングがあります。そのときに自分が合理性でなく習慣に基づいた判断をする既存の勢力にはなりたくないです。

社会、組織構成員のことを考えた時に変革した方が為になると思えたら、それを選び、変革を進められる人間になりたいですね。



本日は、「時間がない!」から抜け出すちょっとした方法―“1日1習慣”であなたの仕事が変わる!の第1章の「スケジュールを立てる」からポイントを8つ列挙します。



「時間がない! 」から抜け出すちょっとした方法 ――“1日1習慣

「時間がない! 」から抜け出すちょっとした方法 ――“1日1習慣"であなたの仕事が変わる!




 



「時間がない」から抜け出すスケジュールを立てる8ポイント


この本はポイントが簡潔にまとまっているので、すっと入ってきます。


1.スケジュール帳をアポの備忘録で終わらせない


→備忘録ではなく、どう動くか考えた「行動表」であるべき。

2.始めの時間でなく、終わりの時間を決める


→終わりの時間を決めると、始める時間を逆算する。この時間の見積もりが大切。

3.アポの日時は自分が決めて指定する


→自分の都合のいい日時を伝える。自分の時間は自分でコントロールする。


4.アクシデントや遅れを吸収できる予定を用意する


→バッファーを持つことでゆとりを持って対応できる。


5.仕事の量は、与えられた時間をすべて満たすまで膨張する


→作業時間は予測より少し短いくらいに設定すると、締切に向けて集中する。
バッファーはあくまでも「休憩」や「他の作業」のように別時間として確保する。


6.締め切りを1日前に設定して、「寝かせる時間」を持つ


→締切の1日前に仕上げ、当日は見直しに徹する。新たなアイデアが出てきたり、質が上がる。


7.人の時間を借りると自分の時間は増える


→組織としての生産性を上げるように、人に依頼する。ただし、依頼するには、計画力・コミュニケーション力・マニュアル力がないとできないので身につける。


8.一定のペースで走って仕事の渋滞を避ける


→経費清算、ホウ・レン・ソウ、健康生活等は溜め込まず、毎日一定のペースでやる。


いかがだったでしょうか?
僕は人材営業をやっていたときは、時間が無さ過ぎて死にそうになっていました。
なので、時間短縮系の本を読み漁って実践していました。
結構、上記の8つは実行して改善しました。


5はいわゆる「締め切り効果」というやつだと思いますが、本当にそうです。
自分で締め切りを作っても伸びてしまう人は、誰か他人を間にはさむと良いと思います。
○○さんに何時までにメールで送る、みたいに約束していると遅れられないので効果高いです。


僕はいつもハウツー本を読んでも苦手なものは抜けていったりしたので、これらをしっかり覚えるために日めくりカレンダーにしました。
時間が無いあなたもやってみて下さい。


というわけで、第1章の紹介をしてきました。
これ以降も、第2章 スピードアップを図る、第3章 時間泥棒を追い払う、第4章 「ひとり時間」を持つ という感じであなたの時間を生み出し、より価値の高いものへと昇華させてくれる内容になっています。
是非、ご自身で読んでみて下さい。





ハウツー本のポイントが覚えられない…。そんな僕の対策は日めくりカレンダー。
仕事を早く片付けたい!2冊読んで分かった生産性を上げる3つのポイント

今回は変革を目指す企業の経営層がどのように組織を動かしていくかに焦点を当てたビジネス小説「V字回復の経営」(著:三枝匡 出版:日本経済新聞社)を取り上げます。
三枝氏のビジネス小説4部作のうちの第3弾に当たります。



著者の三枝氏はスタンフォードGSB卒×ボストン・コンサルティング・グループ出身です。工業機械部品の企業ミスミグループを立て直した立役者として有名です。
自分と同じ部署にコンサル出身で三枝氏と一緒に仕事をした経験のある人がいるのですが、思考のキレと決断力はやはり他者と群を抜いて違ったようです。

自分はこの小説を読んで、他の小説にはないリアリティを感じました。
小説という体裁は取っているものの、随所に著者の経営コンサルタントとしての視点での示唆が見られ、ケーススタディとしてもリアリティあふれる内容で学ぶ点が多かったです。ネット上ではコマツ産業機械がモデルだと言われています。



因みにもう三枝匡さんご本人も明かしてるので良いと思いますが、「V字回復の経営」のモデルになった三枝匡さんがターンアラウンド(事業再生)のコンサルタントとして入っていたのはまさにこのKomtrax立ち上げ時期のコマツグループですよ。(@bishop_ring の Tweetより引用)



話としては、事業部長である黒岩の視点で描かれていることが多いです。
組織関係の力学、縄張り意識や責任の所在の無さといった停滞感のある大手日系企業にありがちな課題を持つ自社を、覚悟を持って改革していくといった筋です。


普通の小説にありがちなヒーローがその停滞感のある組織にハッパをかけて改革していくという話の展開ではありません。
まず黒岩は現場の話をじっくり聞き、どこにこの企業の課題の原因の根源があるのかを見極めるところから始めるのです。
そうです、この小説は三枝氏が自分がコンサルとして企業改革をした体験を基に書いています。
現実の企業を改革するに際して、どういう手順で何に気をつけて進めていけばいいのかということを事細かに記述してくれているのです。



この記事では、数ある企業を変革するためのポイントの中でも、経営層が社員全員の意識を統一させないといけない「商売の基本」に焦点を当てたいと思います。
■目次



1.社員全員が「創って、作って、売る」を意識できているか


組織を変革する上でインパクトが大きいと自分が感じたのは、社員全員が同じ目標に向かって行動できるような環境を作ることです。
そういう環境を作れないと、結局、組織の縄張り意識であったり、一個人の思惑の方が優先されたりと、組織としてとても非効率になりがちです。
逆にシンプルな目標はそれだけ社員が目標に対しコミットしやすいです。
そしてその目標が商売として理に適っていれば、それだけ企業の成功確率は高まります。
この小説で挙げられた目標は「社員全員が商売の基本サイクルを意識できている状態にする」ということです。
そして、商売の基本サイクルとは、「創って、作って、売る」すなわち「開発→生産→販売→顧客」のサイクルのことです(下図:本書参考)。f:id:HighCor:20180304201637j:plain


実際にミスミグループ本社では、商売の基本サイクルを自社の強みとして掲げています。
シンプルな理なのですが、顧客の要望に対して、競合よりも迅速に効率よく組織として応えられれば、自然とビジネスで勝てるはずです。

この理を実行するための組織戦略として、各々の機能の強みを発揮させる機能性組織があります。

うまく機能しないと、販売部(営業部)、生産部、開発部と組織が顧客から離れていき、
商売の基本サイクルへの意識は薄れ、このサイクルが遅れがちになるという弊害が生じることがあります

本書のケースでは、開発部・生産部・営業部のそれぞれがすべての製品を担当するため、ひとつの製品のサイクルが迅速に効率よく回せていませんでした。

5つの製品群に分けてビジネスユニットを作り、そのユニット内に開発・生産・営業部隊を置き、顧客の要望に迅速に対応できる体制を整え商売の基本サイクルをよく回せる状態を実現しました。 

2.顧客への価値提供という全体像を意識できているか


商売の基本サイクルを社員全員が意識していることの重要性ってなんだろう、ともう少し深く考えてみました。


社員全員が意識することで、スピード感を持って効率的に売上最大化に対するPDCAが回せることでしょうか。
それと同じことですが、さらに言い換えると、顧客への価値提供という全体像を意識して行動できることなのではないか、と思います。


「創って、作って、売る」という意識が無いと、「創る」「作る」「売る」がそれぞれバラバラに動きます。
その組織「ごと」に顧客に対する価値最大化を考え動き始めるのです。
顧客に対する価値最大化を考えるのならまだ良く、顧客と対峙しない組織は自組織へのメリット最大化に動くことすらありえます。
しかし、本当に重要なことは、自分の組織の世界だけで物事を見て顧客への価値提供を考えるのではなく組織の開発から販売、顧客への価値提供という全体像を意識して顧客への価値提供ができることであると思います。
しつこいですが、顧客が最終的に受け取った価値に着目したときに、全体最適になっているか考えるのです。


自分は企画職なので、「創る」に相当すると思います。
顧客からは最も遠い位置にいますが、もっともその意見を反映すべき立ち位置であることが今までの議論でわかりました。
従って、現場から顧客のニーズをいち早く教えてもらわないといけません。
自分が、その通り動けているだろうか?というのは自分への良い批判的視線になります。

以上2点自分がこの小説を読んで重要だと思った商売の基本サイクルに焦点を当てた論考になります。

皆さんの業界でも「創って、作って、売る」ができているかを確認してみると面白いかもしれません。

この小説はビジネスに大切なものを失ってしまっている企業に対し、それを取り戻すためのリアルに基づいた改革のノウハウがふんだんに詰まっています。
自分のまとめはそのほんの一部に過ぎません。
本当に参考になるのでこれから組織を改革する人には是非読んでもらいたいです。


合わせて読みたい


三枝氏の小説4部作の第2弾についても書いています。
「創って、作って、売る」を図示して、部下に戦略を伝えたりして、より実践的な内容になっています。
三枝氏の経営小説4部作の第2弾「経営パワーの危機」の感想。経営者を目指す人はなるべく早い段階で読んだ方がいい良著。


「企業変革」に関するジョン・コッターの本をまとめています。
ジョン・コッター「企業変革力」を高める8つのプロセス。中でも短期的成果を「見せる」重要性。


D・カーネギーの「人を動かす」に関する内容です。
D・カーネギーの「こうすれば必ず人は動く」は格言の宝庫【まとめ3選】

最近、こんな記事が盛り上がりを見せていました。


www.ikedahayato.com



皆さんはクレジットカード使ってますか?
僕はずっと現金派だったのですが、2016年夏頃からクレジットカードに切り替えました。

その理由は簡単で、「マイルって意外に貯めやすい」ことに気づいたからです。


今まで銀行口座から引き落としにして、ポイントなんてまるで意識していなかった光熱費や通信費、さらには住宅費までマイルに換算できることを意識し始めたのです。
カードを二つ作って、奥さんと2人で一つのマイルを貯めているのですが、普通に使っていて、「2年間で2人が韓国に往復で旅行できる程度」に貯まると思います。ちょっと運が良く条件と当てはまると「グアムに旅行できる程度」にもなります。



1人が韓国往復するのに必要なマイルは12,000マイル、グアムは20,000マイルです。
グアムは韓国より1.7倍程度貯めないといけないのですね。


JAL国際線特典航空券 マイル早見表 - JALマイレージバンク



ただ、海外のビーチが好きな僕にとって、普段クレジットカードで支払いをするだけで、グアムに行けるのは魅力です。


f:id:HighCor:20170226132130j:plain


写真はミコノス島に行った際のもの

今回は普通の生活の中でクレジットカードを使うことで、どの位の期間でどこまで行けるのかを1人暮らし、2人暮らしを例に紹介します。
僕がJALマイレージを使っているのでJALで説明しますが、たぶんANAも似た感じだと思います。

目次



1.結論:1人暮らしは1年ちょいで韓国旅行・2人暮らしは2年で2人で中国旅行~グアム旅行


僕の計算だと、


1人だと年間10,200マイル、2人だと年間18,000マイル 貯まります。
1人だと韓国も厳しいですね。。。
17,000マイルで上海・北京・台北に行けます。
なので2人だと2年でここらに行けますね。

さらに運よく住宅関連費(家賃等)をカードで支払え、そのポイントをマイルに変えられる場合(下はオリコカードの例)は、
1人だと+2,300マイル、2人だと+4,600マイルです。
つまり1人だと年間12,500マイル、2人だと年間22,600マイル 貯まります。
1人でも毎年韓国に行けます!
2人だと、なんと2年に1回はグアムに行けるのです…!

これ、そんなに頑張らなくても到達しそうです。
逃す手はないと思います。
以下に説明します。


2.カードのマイルの比率を2倍にする


マイルは通常200円で1マイル貯まります。
しかし、年会費3,240円を払うことで、100円で1マイル貯まるようになります。
(JALカードショッピングマイル・プレミアムというオプションです。)


カードに3,000円も払うことは抵抗がありましたが、年間120万円使ったときに、12,000マイルになるのと6,000マイルになるのを考えると、3,000円は十分ペイします。

さらにここからは対象が限定的ですが、20代限定のカードも存在します。
あなたの考え方、価値観次第ですが、ちょっと上乗せするとリッチなサービスが受けられます。僕はこれに入りました。

以下のブログがわかりやすくまとまっているのでご参考に。


www.sukoshi-tanoshiku.com


3.生活費をすべてクレジットカード払いに


月々の固定費って馬鹿にならないです。
電気・ガス・水道・インターネット・携帯電話を月平均すると1人だと15,000~20,000円、2人だと25,000~35,000円程度でしょうか。
こちらは、毎月定期的に引き落とされるので、クレジットカードから引き落とされるように設定しておきましょう。

さらに食費がかかります。1人だと25,000円程度、2人だと40,000円程度になると思います。2人の場合、昼食が別になると思うので、運用の仕方に工夫が必要かもしれませんが、今回は気にせず進めます。

最後に、交際費や衣服、家具、趣味等への諸経費です。
これが意外にかさみます。
使わない人は使わないところかもしれませんが、ちょっとしゃれこみたい僕は使います。特にテーブルやソファといった家具は1回で10万超えることもあります。
趣味の自転車も奥さんに購入したりすると地味に上積みされます。。。
1人当たり年間約50万、月40,000円程度出ているのではないでしょうか。

まとめると、1人は月85,000円(年102万円=10,200マイル程)、2人は月150,000円(年180万円=18,000マイル程)をカードで支払え、マイルに換算できることになります。


4.住宅費がカード払い可能かチェックしよう


ここは運がいい場合ですが、運を引き寄せるための努力は怠ってはいけません。
毎月の固定費で1番大きいものはなんでしょう。
そう、住宅関連費です。
クレジットカードで家を購入できることもあるようですが、レアケースだと思うので、賃貸に限って話しましょう。(昔、タマホームの物件ではダイナースカードが使えたみたいです)

賃貸だと最近はクレジットカードが使えるケースが増えているそうです。
大家側も、クレジットの審査は通っているという信頼と確実にカード会社から支払われるという安心感、他の物件との差別化という観点から使うメリットを感じているようです。

実際、うちの賃貸はオリコが賃料のとりまとめをしています。
オリコカードは長瀬智也がCMをやっているので知っている人も多いと思います。
カードにいくつか種類があるのですが、ポイントを貯められるのはiB(iD×QUICKPay)という種類です(僕は最初にTHE POINTで作ったのですがこれはダメでした)。
オリコのポイントからマイルに換算するので、そのままマイルにはならないところに注意です。100円で2.5マイルです。

都市部だと、1人賃貸の場合は月5~10万円、2人だと10万~20万円ほどだと思います。
オリコの場合だと、1人月190マイル(年2,300マイル程)、2人月380マイル(年4,600マイル程)貯まる計算になります。

オリコのように別のポイントを間に挟まず、クレジットカードから直接マイルが貯められるケースもあります。その場合は1人年9,000マイル、2人年18,000マイル貯まるので、もう圧倒的なペースですね。。。


5.まとめ


これ、僕は書いている途中計算していく中で、「えっ、2年に1回グアム行けるの!?」ってことに気づきテンションが上がりました。
上記は、基本的なお金の使い道で貯める方法を書いています。
しかし、実際にはもっと使える道はあると思います。
通勤の定期、旅行の交通費や宿代、そこで飛行機を使うとさらに効率的にマイルが貯まります。


海外旅行なんて経済的に無理、と諦めていたあなた、マイルを貯めてみてはいかがですか?



今回は「仕組み」についての書籍を紹介します。

無印良品良品計画会長・松井忠三著の「無印良品は、仕組みが9割」
(出版:角川書店)を取り上げます。


「仕組み化」することで、「努力を成果に直結させる」ことを説いています。
松井氏は赤字38億円だった良品計画を経常利益186億円までV字回復させた
要因は「仕組み化」だったと語ります。
「仕組み化」「マニュアル化」と聞くと、「型にはまった」「創造性を欠く」のようなイメージを持たれるかもしれません。
しかし、この本はむしろ「仕組み化」によって働き手がより「工夫」したり「創造性を発揮する」そんなきっかけになることを示してくれます。
今回は「仕組み化」によって「工夫」を増やして「成果」に直結させる、
すなわち、「生産性を向上させる」コツについて紹介します。

本書が示す「仕組み化」によるメリットは2つです。
①標準ができることにより、改善という考えが生まれること
②標準を見える化することにより、ノウハウが共有されること

「標準」があるからこそ、それを「改善」していくことができるし、それが「見える化」されているからこそ、新人からベテランまで誰でも「標準」を認識できるのです。


「標準」が重要なのは理解できますが、標準はどのように作ると良いのでしょうか。

無印良品には2000ページにもわたるマニュアル「MUJIGRAM」という標準があります。

出所:日経BPネット



無印良品では大きく3つのステップでこのマニュアルを作っています。


  • 「現場」からアイデアを出してもらう。
    マニュアルを使う人、すなわち現場の社員にアイデアを出してもらうことで、
    「実践的に意味のある手順」が出てきて実行するモチベーションが生まれます

  • 現場と本部の中間の立場の「エリアマネージャー」全体最適の観点でブラッシュアップする。



  • 最後に、「本部」が組織全体としての最適化を図る。



このステップを踏むことで、各々の視点×視野×視座が入ったバランスの良いマニュアルを作っています。

とは言っても、自分の日頃の業務をマニュアル化しようとすると手間で億劫になりがちです。なので、例えば、有休を取って誰かに代理対応を依頼する時、新しく他の人に業務を引継ぐ時、月や四半期の終わりに自分の業務を振り返る時等のタイミングがよいかと思います。

実際にマニュアル化をやってみた


僕も自分の業務でこれを応用してみました。
新しく中途の方が入られたので、このタイミングで始めの基礎業務を棚卸ししてみました。Q&Aの表を作り、新しく始める業務について疑問を記入してもらいました。
疑問と答え、そしてその背景(理由)を載せた構成にしています。

 

運用としては、毎週のMTGで、チームメンバーから疑問の答えをもらうことにしました。それを、運用担当者がまとめ、チームのマネージャーが最終チェックを入れる形式になりました。

これは、「現場」だけで作らず、「エリアマネージャー」「本部」の目も入れることに似せています。

あるメンバーが作った標準を、他者の目線を通すことで効率化するチャンスが生む仕組みです。

 


今回作成したQ&A表は、今後、業務を引き継ぐことがあった際の業務初期段階で使えます。

さらに、チームメンバーは領域は違えど、同じ任務を背負って仕事をしており、共通する業務も多いので見える化は有用です。

ポイントは、疑問になりやすい点に対して対応策とその背景(理由)を記入しているところです。
背景(理由)があるので、より良い策かどうかの比較が可能になります。



まずはある程度の量の疑問が出て、チームで議論ができ、ナレッジの底上げができればと考えています。
以下のTweetはなるほどと思いました。

f:id:HighCor:20170224230331j:plain


今はチームで上手くいくように試行錯誤しています。
チーム全体の共通理解の中で組織的にPDCAを回すことは、個人で回すより困難ですが効果も大きいと感じています。
創造性を発揮させるような仕組みやマニュアルの作り方に関心がある人は読んでみてください。



無印用品のマニュアル化に関するおすすめ記事


MUJIGRAMについてこの本の著者松井氏のインタビューです。
是非読んでみて下さい。


無印良品の強さの源、徹底した仕組みづくりとマニュアル化の秘密~松井会長に聞く
http://news.livedoor.com/article/detail/8585856/

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